理事長室から 理事長室から

Vol.5

―2022年度第1回学園理事会での挨拶―

第5回目となる「理事長室から」。

今回は2022年5月26日(木)に開催された2022年度第1回学園理事会冒頭での理事長挨拶を掲載致します。

本日は大変お忙しい中、新潟青陵学園理事会にご出席をいただきまして誠にありがとうございます。今回は2022年度初の理事会であります。2021年度決算および事業報告や人事案件などをご審議いただきます。人事案件につきましては、後ほど説明させていただきますが、評議員選任理事でありまして、「労働衛生」を担当いただく方です。今後、理事、特に評議員選出理事についてはできるだけ担当制を進めて参ろうと思い、今、最も緊急性の高い「労働衛生」担当から着手させていただくものです。よろしくご審議お願い申し上げます。


<お別れの会への御礼>


さて、私は今年の1月、本学園の理事長に就任させていただき、5か月弱が経過しました。皆さまのご協力のお陰で4月23日には関昭一・前理事長と諫山正・前常務理事の「お別れの会」を良い形で開催することができました。お二人のこれまでのご功績・ご貢献の大きさの幾分かは皆で確認でき、一つの節目を終えることができたのではないかと思っております。皆さまのご協力に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

<新たな気持ちで新年度を>


年度末の理事会でも若干申し上げましたが、これまで、お二人の存在感があまりにも大きかったため、ともすればお二人に依存してしまう傾向が学園としてあったかと思います。年度明けも含めて、新型コロナなどへの対応を含む危機管理や職員の健康・労務管理、あるいは外部に出すデータが厳密さ・適格性に欠けるなど、学園組織のあり方にかなり心配な点があることも出てまいりました。以前の青陵高校での不祥事への対応を含め、危機管理で事後の対応を間違えると、現代の情報化社会では取り返しのつかないダメージを負うことになります。このことを幹部職員がしっかりと認識していくよう、今後も意識改革に努めて参ります。以前にもお話したように、青陵にはしっかりとした学園の将来構想・計画が作成されていませんでしたので、このことへの対応も含めて、今年度途中ではありますが7月1日に人事異動を発令し、現在の課題や将来のあり方などについて、組織として考え、学園総体で行動していく態勢を強化してまいります。


<高校の改善・改革にも着手>


学園全体の改革に先駆ける形で、新たな人材をお迎えしました。青陵高校の新校長には、これまで高校に顧問としてかかわっていただいた石井充先生に就任いただき、青陵幼稚園長には昨年度まで新潟市立市之瀬幼稚園長だった太田伸男先生からお出でいただき、新しい布陣でそれぞれの改革に取り組んでいただきます。関前理事長・短大学長と諫山前常務理事のお二人がお亡くなりになる中、昨年度、大変なご苦労をいただいた木村哲夫常務理事・大学学長に加え、今年に入って理事長の私、3月からは菅原陽心先生から短大学長にご就任いただきました。このことを含めると、これほど短期間でこれだけ体制が一新されることは新潟青陵学園の長い歴史でも過去になかったと思います。この時期を捉え、「青陵改革」を推進するよう努めて参ります。

特に、定員を大幅に割り込んでいる青陵高校をどうしていくのか、これが喫緊の課題でありますので、高校の教職員には今月中旬、私の方から基本的な方向について若干お話しさせていただきました。これまでは「生徒全員を大学・短大入試ができるようにすることが、青陵高校の面倒見の良さである」との方向が示されていましたが、私からは「全員が大学・短大進学を目指す必要はない」ことを明示し、「青陵高校の3年間で、多くの魅力的な大人に出合わせるキャリア教育やボランティアなど様々な体験を積んでもらい、新潟でしっかりと暮らし、学び、働ける18歳に育ててほしい」との方向性をお願いしました。今後、石井新高校長の下、新たな方向で改善・改革を検討し、実践いただきたいと思っています。そのために、これまでは大学・短大の社会連携センターやボランティアセンターであったものを、高校・幼稚園を含めて、学園全体のセンターにすることで動き出してもらっています。今年度は、学園の人的資源を学園全体で有効活用することで新たな可能性を切り拓いてほしいと思っています。


<学園の将来構想・計画づくりも起動>


また、高校の改善・改革の検討・実践状況を睨みながら、学園の将来構想・計画づくりを検討する作業グループも7月中には立ち上げます。ぜひ、理事の皆さまには新潟青陵学園の再生に向けて大きなお力をお貸しいただきたいと思います。本日を含めてよろしくお願いいたします。

2022年5月26日
新潟青陵学園理事長  篠田 昭