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【実施報告】第2陣・令和6年能登半島地震被災地でボランティア活動

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3月11日(火)から13日(木)、令和6年能登半島地震で被害を受けた地域を支援するため、本学から第2陣となるボランティアバスを石川県へ運行し、学生・教職員計34名でボランティア活動に参加しました。
今回の活動は、本学と連携協定を締結している日本財団ボランティアセンター様との共催で、民間災害ボランティアセンターおらっちゃ七尾様、災害NGO結様のご協力のもと、さらには公益財団法人スポーツ安全協会 スポーツ普及奨励助成事業の助成金を活用し、実現することができました。

現地に到着した初日には実際の活動前に、おらっちゃ七尾を運営する「一般社団法人sien sien west」の今井代表から七尾市の被災状況等のオリエンテーションを受けました。
七尾市は外見上の被害が見えにくいため、支援が届きにくい現状にあり、復旧には長い道のりが必要とされています。支援の方針として、作業支援だけでなく、個別訪問やマッサージ、お茶会などのアウトリーチ型の支援が重視されていることを学びました。 

2日目は、輪島市の観光名所・千枚田(棚田)で、地震と豪雨災害によって流入した土砂の撤去作業を行いました。
能登半島地震において千枚田は、亀裂、土手や畔の損傷、水路の破損などの大きな被害を受け、さらに同年9月の豪雨災害による大規模な山崩れで大量の土砂が流れ込んでいたそうです。昨年は1004枚ある棚田のうち120枚で作付けが行われましたが、今回本学が活動したのは、今年作付けを行う予定の棚田の一部でした。
急斜面のため農機具が使えず、一輪車やバケツリレーで土砂を運搬しました。作業は困難でしたが、地元の方々から感謝の言葉を多くいただくことができました。

3日目は、作業系支援(家財出し・整理・分別)と要配慮世帯支援(訪問活動)を班に分かれて行いました。
作業系支援では、貴重品や思い出の品を慎重に扱うよう注意を受けながら、住民と対話しつつ作業を進めました。思い出の品が見つかり、涙を流して喜ぶ方もいらっしゃいました。
要配慮世帯支援では、エリアごとに分かれて訪問活動を実施しました。訪問セット(カレーなどの簡易食料)を持参し、支援団体の周知を行うとともに、今月で罹災証明の申請が締め切られることから、未申請の世帯がないかを確認するため、ローラー作戦で訪問を行いました。
中には、「うちの家を見てほしいんだよ」と訴える住民もおり、実際に訪問して話を聞くと、家の損傷が激しく、生活が困難な状況であることがわかりました。それだけでなく、行政や公費解体の解体業者との板挟みとなり、支援を受けづらい現状も浮き彫りとなりました。
支援が十分に行き届いていない実態を改めて実感するとともに、住民一人ひとりの声に耳を傾け、必要な支援を届けることの重要性を強く感じました。

今回、活動現場での様子やその日の振り返り会を通じて、活動前に抱いていた思いと、活動後に語られた学生たちの言葉の変化が印象的でした。また、「今回限りの参加のつもりだったが、機会があればまた参加したいと思うほど影響を受けた」と振り返りフォームに記した学生もおり、実感のこもった言葉の数々から、学生たちの心に深く刻まれた経験であったことが伝わってきました。

今後も継続した支援を行い、今回の経験を次のボランティアへとつなげ、広く発信して活かしていきたいと思います。また、被災地のニーズは変化していますが、今後も被災された方の心や想いにも寄り添いながら力になれることを考えて行きたいと思います。