理事長室から 理事長室から

Vol.15

―「変革の決意」 改めて宣言―

―社会・地域課題解決の「スクエア」に―

新年、明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。
昨年は元旦から能登半島地震に見舞われ、新潟市内でも液状化による家屋被害が数多く発生し、大変な年明けとなってしまいました。今年は天候にもまずまず恵まれ、穏やかな年明けを迎えられたことを喜んでおります。

<創立125周年をアピール>
本年は新潟青陵学園にとって創立125周年という節目の年です。地元紙「新潟日報」の元旦号35面に広告を掲載し、このことをアピールすると共に、本学園が「社会や地域の問題を解決する学園を目指して『生まれ変わる』ことを決意しました」と、改めて宣言しました。「変わる第1弾」が2025年度に開設する「ソーシャルイノベーションセンター」(仮称)になります。
「ソーシャルイノベーション」とはまだ耳慣れない言葉かもしれませんが、社会課題を解決したり社会的ニーズを満たしたりするための「革新的な取り組み・アイデア・事業」などを意味しています。(「理事長室から」や「青空リポート」でも何回か説明させてもらいました)
人口減少が激しくなり、高齢化が進む今の日本。私たちの身の回りにはさまざまな課題があり、問題が顕在化しています。そんな身近な困りごとやご近所の問題を、地域や自治体、企業・NPOなどと一緒になって解決に向けて取り組んでいくことが「ソーシャルイノベーション」です。教育機関である本学園では、解決に向け取り組む人材の育成も大事な使命になります。

<「青陵将来ビジョン」に向け前進>
本学園では2年前の2023年に「青陵将来ビジョン」を制定し、2040年を想定した学園の目指す姿を描いています。この将来ビジョンでは、「新潟青陵学園は『人と社会がともに奏でる、ソーシャルイノベーションスクエア』へ、生まれ変わります」と宣言しています。「スクエア」とは、みんなが集まる「広場」のイメージです。
これまで本学園は「学びの場」として役割を果たしてきましたが、今後はその役割と共に、「社会・地域課題を解決する場」へと生まれ変わっていきます。
それは今年から始める取り組みではありません。本学園は青陵将来ビジョンを制定した2年前から「社会・地域課題を、みんなで解決していく広場になる」方向性を明確にし、歩みを始めているのです。例えば「青陵の森プロジェクト」では学園に隣接する松林をNPOの方々と協力して「歩いて楽しい、快適な空間にしていく」取り組みを始めています。また、青陵アルムナイ(卒業生ら関係者)では、連携協定を結んだ「マリンピア日本海」や市内の漁協ともタッグを組んで「未利用魚の活用」に一歩を踏み出していますし、DX人材の育成には新潟駅南プラーカを本拠とするNINNO(新潟イノベーションチーム)と連携。「フードテックタウン構想」を打ち出したOisixさんとも協働を強めています。 また、2025年にソーシャルイノベーションセンターを開設した後、翌26年には短期大学部と高等学校に通信制課程を併置する計画も進めています。ここでも社会課題解決への目的意識が高い若者を「通信でも育てる」ことを目的の一つとしています。

<ランディングページで確認を>
2025年元日の新潟日報35面下段に、本学園の広告を出しました。

掲載している二次元コードを読み取っていただくと新潟青陵学園のホームページにつながり、「ソーシャルイノベーションセンター」(仮称)のランディングページにアクセスできるポップアップバナーが出てきます。(読み取れない方はこちらをクリックしてください)
25年度に開設するセンターはさまざまな相談ごとの窓口であり、課題解決に向けてチームを編成するコーディネート役を果たす組織です。これまで本学園では大学・短期大学部の「社会連携センター」や「ボランティアセンター」がそれぞれの役割を果たしてきましたが、「ソーシャルイノベーションセンター」は全学園の組織とし、地域や住民の方からのご相談はここでお受けし、学園全体で対応していきます。

<地域の皆様へのお約束>
本学園はこれまで「子育て・福祉・看護・環境」などの分野で地域にお役に立つ人材=エッセンシャル人材を輩出することで、役割を果たしてきました。今後、激しさを増す「少子化の大波」を乗り切るためには、学園としてさらなる役割を担うことが必要と感じています。それが2年前に理事長として発出した「青陵プロミス~地域の皆さまへのお約束」です。
ここでは「青陵が地域にあって良かった!新潟にあって良かった!」と、一人でも多くの住民・市民の皆さまから感じていただけるように努めていくことを皆さまにお約束しています。例示した4つの取り組みをご紹介します。
1点目は「超少子・超高齢社会にあって、子育て・看護・介護分野の人材を育て、皆さまの暮らしを支える」ことであり、2点目は「AI・ロボットの時代にあって、新潟の民・官と連携し、この時代を先導できる真のDX人材を育てる」ことです。3点目は「人口減・人口流出の時代にあって、地元の人材を地元で育成すると共に、連携先の関東学院大などと連携することでUIターンを促進する」ことです。最後、4点目です。「学園と地域の関係強化が求められる時代にあって、ソーシャルイノベーションセンターを設置し、新潟の民・官と連携して地域課題の解決に取り組む」ことをお約束しており、その実現に向けて最大限努めてまいります。

新潟青陵学園の挑戦に皆さまの参画・ご支援をお願いし、新年のご挨拶とします。ありがとうございました。

2025年1月6日
新潟青陵学園理事長 篠田 昭