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理事長室から 理事長室から

Vol.20

「創立150周年」に向けて、前へ―地域の人材、地域と共に育てる―

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2026年の年も明けて、新潟青陵学園は順調に動き出しています。きょう19日には今年初めての「拡大学園会議」を開催。今年の青陵学園の進むべき方向を確認しました。この機会に青陵の目指す方向について皆さんにご説明させていただきます。今年もよろしくお願いします。

<「創立125年式典」は学園一体で運営>
本学園にとって昨年は「創立125周年」の節目の年でした。11月3日には青陵ホールで記念式典を開き、来賓をはじめ関係者の皆さんから多数参加いただき、良い会にさせてもらいました。

「創立125周年」のお楽しみ会。青陵学園の多目的ホールで多彩なイベントが展開されました。写真は高校ダンス部の演技です

理事長として嬉しかったのは、記念式典の企画から準備、その日の運営まで、学園各組織の教職員が参画し、青陵学園としての一体感がこれまで以上に感じられるようになったことでした。本学園は、こども園から高等学校、短期大学部、大学、大学院まであります。少子化の波がこれからさらに厳しさを増すわけですから、学園はスクラムを固めて難局を乗り切ることが求められます。創立125周年で発揮された一体感を今後の学園の財産としていきます。

<まずは「130周年」に向けて>
本学園は今後、まずは130周年に向けて着実に歩を進めていきます。そして創立140周年となる2040年の本学園のあるべき姿を、私たちは「2040青陵将来ビジョン」として規定しています。それは「青陵学園は、世界とつながりながら、ソーシャルイノベーション(社会変革)のスクエア(広場)になる」というものです。
これまで青陵学園は「地域の人材を地域で育て、人財として地域にお返ししていく」ことで、地域の皆さんから一定の評価を得てきました。これからは「2040将来ビジョン」の実現に向けて、前へ進んでいく必要があります。

<昨年、「青陵SI」を立ち上げ>
昨年、そのための大きな布石を打つことができました。それは「青陵ソーシャルイノベーション推進機構(青陵SI)」の立ち上げです。学園として地域のさまざまな課題や困りごとに対応を図る際の相談窓口であり、学内の調整機能も果たす組織です。発足に当たっては、本学園の大学・短期大学部の教員たち約100人がどんな得意技を持ち、どんなことに対応できるのかを分かりやすくまとめた資料(「シーズ集」と呼んでいます)を作成しました。これは、7つの大学を経験してきた佐久間春夫常務理事から知恵を出してもらったものです。

青陵学園に6月に掲示された「青陵ソーシャルイノベーション推進機構」の看板

<「先導プロジェクト」も軌道に>
本学園ではこれまで、新潟市中央区が進める「ハマベリング」に呼応する海岸クリーン作戦や、「青陵の森整備プロジェクト」、「月見草復活プロジェクト」などを地域と共に進めてきました。昨年は「青陵SI」の先導プロジェクトとして、下本町の空き店舗を学生・生徒の拠点として、高齢化が進む下町の活性化に取り組む「下町ENGAWAプロジェクト」を新潟市との協働でスタートさせました。〝ゴミ屋敷〟状態だった空き店舗は、学生がきれいに片づけてくれました。今年は学生・生徒たちの「活動拠点」となるだけでなく、地域の方からも活用いただけるよう整備を進めていきます。さらに新潟市は「地域おこし協力隊」を新たに採用し、下町で活動させる方針ですので、新潟市とのコラボがさらに明確になります。

新潟市と協働で取り組んだ「下町ENGAWAプロジェクト」で新潟市が作成したチラシ

もう一つの先導プロジェクト、「未利用魚活用プラン」も大きな効果を挙げました。漁業者・食品企業・本学園の食研究者らがスクラムを組み、高校の「探究の時間」を活用して高校1年生チームが作成したプランは、環境改善を推進する団体の高い評価を受け、「全国発表大会」に推挙されました。今年は「青陵SI」の機能を本格稼働させていきます。

<大森昭生学長の講演から学ぶ>
私たちが「地域との協働」を進めているのは、「2040将来ビジョン」に基づくものですが、昨年は他学校法人の取り組みに大きな刺激を受けました。それは、昨年4月の「理事長室から」でも紹介した共愛学園・前橋国際大学の大森昭生学長の講演でした。「学生たちを世界に送り出し、世界各地との比較から地域を考えさせる教育」を進める同大学の取り組みは刺激的で、「世界を知っているけど、地元からは飛び立たない人材を育てられるようになった」との話も考えさせられるものでした。

2025年4月、青陵学園での大森昭生・前橋国際大学学長の講演

前橋国際大ではそれをさらに進化させ、市役所など地域に学生を積極的に送り込み、「地域の方と共に地域課題を発掘して、解決策を考える教育」を目指していました。大森学長は「地域と大学が一体となって、地域の人材を育てる」方式を「地学一体」と名付けていました。この考え方は本学園が目指す方向と一致しています。

<「地学一体」の実践を図る>
大森講演を受けて、私なりに「青陵の教育」を整理してみました。青陵ではこれまで、冒頭に申し上げた「地域の人材を地域で育て、人財として地域にお返しする教育」で実績を挙げ、地域から支持されてきました。このことは青陵学園の誇りの一つであり、先輩たちの取り組みに感謝しています。 一方でコロナ禍が収まって以降、「東京一極集中」の動きが再燃し、地方の中小大学では定員割れが深刻化しています。この状況下でもう一度、地域との関係を強化する必要があると思っていました。青陵学園としては今後、「地域の人材を〝地域と共に育て〟、地域課題の解決に役立つ人財として地域にお返しする教育」との方向性を明確にしていきます。「青陵流の〝地学一体〟」でしょうか。

<「地域との協働」の実績を活かす>
幸い、青陵にはこれまで「地域との協働」に多方面で取り組んできた実績があります。例えば、大学・短期大学部のボランティアセンターや社会連携センターの活動は地域からも評価されており、高校では「探究の時間」に実績を挙げてきました。その土台があったから、昨年発足した「青陵SI」の先導プロジェクトがスムーズに発進することができたのです。

1月12日には新潟市水族館「マリンピア日本海」で、新潟市と青陵チームが主催する「お正月プチお楽しみ会」が開かれ、青陵チームの歌声がマリンピアに響きました

<「世界ともつながりながら」前進>

この土台を活かしつつ、「青陵SI」を本格機能させていけば、青陵の「地学一体」は大きな効果を挙げることができると信じています。そして、この方向は「世界とつながりながら、ソーシャルイノベーションのスクエアを目指す」本学園の「2040将来ビジョン」とも合致します。

今年は新年早々、「世界とつながる青陵」を実感することができました。青陵学園と包括連携協定を結んでいるモンゴルのエルデミーンエフレル学校から、総勢20人ほどの修学旅行団がやってきてくれました。モンゴルとの交流は私たちに大きな刺激を与えてくれています。

正月早々、提携しているモンゴルのエルデミーンエフレル学校から修学旅行生の一団がやってきてくれました。歓迎会の後の記念撮影の写真です

青陵学園は今年、「創立150周年」に向けての一歩を踏み出していきますので、引き続きご支援・ご助言をよろしくお願いいたします。

なお、「モンゴルからの修学旅行団」や「お正月プチお楽しみ会」については、「理事長室から」入っていただけるブログ「青空リポート」にも掲載してあります。併せてご覧ください。

2026年1月19日
新潟青陵学園理事長 篠田 昭

青空リポート